これでOK!はじめて作る人におすすめの基本の畝

How to

興味があって畑をはじめてみたものの、野菜を植えるとなると、畝の存在がまず最初の壁になりますよね。私もそうでした。でもご安心あれ!私が師匠から教わった、最初に作るのにほど良い基本の畝の作り方を伝授します!

これが出来れば70~80点ぐらいの畝ができます。あとは野菜によってアレンジしていくだけなので、はじめて畝を作る方はぜひ参考にして下さい!

※前置きが長いので、早く畝の作り方を知りたい方は目次より必要なところからお読みください。

そもそも畝ってなんで必要なの?

自分もそう思っておりました。。あの台の形はあれか?野菜を植えるときのしるしみたいなもので、ただの飾りやないのかいっ、とか思っておりました。

 でもね。そんな考えのきみ、間違ってるよ。野菜を植えるのに畝があるだけで凄いいいことがあるんです!もうぶっちゃけメリットしかないのですよ!!

【メリット】

  • 高さがあることで作土層(根をはる領域)が増える。
  • 日光をうける面積が多くなり、地熱が上がり作物が育ちやすい。
  • 水はけが良くなり、大雨の際に根が水につかりにくくなる。
  • おまけに通気性も良くなる。

 これだけかい!って思われる方もいるかもですが、これ作物が育つのに凄い効果的なんですよ。
それでいてデメリットがほぼ皆無ので、これは作るっきゃないでしょ!

 実は畝にはさまざまな種類のものがあるらしいのですが、今のところととけけが知っているのは3種類くらいです。

  • 全面施用の畝:
    今回紹介する基本の畝です。
  • 全面施用の畝+溝施用の畝:
    基本の畝の真ん中に縦で一列深い溝を掘って落ち葉堆肥などを埋めてから整地する。ナスやトマトを植える際に有効。
  • 鞍つき畝:
    スイカ用の畝?。丸い形。

ほかにもあるかもですが、知ってるのはこんなもんです。
いずれも基本の畝である全面施用の畝ができれば、あとアレンジでどうとでもなりますので、まずは基本の畝を作りましょう!!

それではお待たせしました。次は基本の畝の作り方です!

とりあえず基本の畝を作るにあたって今回はレベル1ってことで、

  • 高さ:15~20cm
  • 幅:60~70cm
  • 耕うんの深さ:20~30cm

なんとなくで良いので、上記を意識して作っていきましょう!

 この畝で大抵の野菜を植えることが可能ですが、慣れてきたら後述に野菜別のおすすめデータを記載しますので、それを参考に野菜によって高さ、幅、深さをアレンジしていきましょう!

 さあこれから畝を作る。。と、その前に(まだあるんかいっ‼)畝を作るのに最低限必要な道具と、そのほかあったほうが作業が楽になる道具を紹介します。

【これは必要!】

  • 鍬(くわ)
    これがないと無理ってぐらい基本中の基本アイテム。畑をはじめるなら必須です。
    持ってない人はこれがないと話にならないので、少々値は張りますが購入しましょう。
    逆にこれさえあれば、大抵の作業が出来ると思って良いです。
    農家を営んでいる人で持ってない人は、恐らくいないでしょう。

  • メジャーでも代用がききそうですが、これはこれで必須です。
    主に後述の杭にくくりつけて、地面に直線を引く際に使用します。
    ととけけはナイロン製?の釣り糸っぽい材質のものを使用してますが、タコ糸くらいの太さの丈夫な糸であれば問題ないでしょう。
  • 杭(2本)
    糸と一緒に必要。まあぶっちゃけ地面に刺されば木の棒とかでもいいです。
    それ用の杭(棒)を用意したほうが、慣れてくると作業が早くなります。またそこそこの高さ(30~40cm)があったほうが良きです。
  • ものさし(もしくはメジャー)
    面倒ですがホームセンターで3,4cm×1mくらいの木の棒を買って自作しましょう!300円もあれば手に入ります。10cm間隔でマジックなどで線を引けば完成です。簡単にできる割に意外に使う場面が多いです。メジャーでも代用は可能ですが、ものさしのほうが別の用途もあるので、ととけけはものさしを薦めます。

【あると便利!まあ無くても何とか。。】

  • 耕うん機
    無くてもいいんですが、あったほうが圧倒的に時短になり、何より便利です。
    文字どおり土を耕すのに使用します。無くても鍬があれば耕すことが出来るので、短い畝ぐらいであれば要らないかと。ただととけけは一時期耕うん機が故障して、使えないときに鍬で耕したことがありますが、時間と腰の浪費が半端なかったです。あった方が断然良い。
    今は20万くらいするガソリン式のほかに、2~5万円で軽くて持ち運びや手入れが楽な電気式(充電、コンセント)もありますので、是非ご検討を。
  • レーキ
    ととけけが一番好きな農具です。おもに作った畝の表面をならすのに使うんですけど、なんだろうこれ使ってるときがととけけは一番気持ちが落ち着きます。
    まあ無くても鍬とかで代用がきくのですが、用途は多いのでない人は買っても良いかと。
  • バケツ、ヒシャク(肥料をいれて蒔く際にあると便利よ)
    主に肥料をまくときに使うと便利。無くても手で蒔いても問題ないのですが、あった方が屈まなくても良いので腰に良い。ここではあまり使いませんが、バケツは他で使うことが多いので2,3個は持っておいた方が良いです。

【肥料】

  • 石灰(かいわり石灰)
  • 牛ふん堆肥(堆肥といえばこれ)
  • 鶏ふん堆肥(パレット状やつを使用)

上記の肥料はととけけが基本の畝で使用する肥料となります。細かくいえば土壌の性質で状態によって調整しなければいけませんが、ととけけをはじめ初心者には荷が重い作業なので、基本の畝では大体これくらい蒔いておけば何とかなります。上達してきたらほかの肥料を調べてうまく調整しましょう。

お待たせしました!
それでは基本の畝の作成手順をお教えしましょう!!

  1. まず雑草を取り除く。

    雑草との戦いは畑をやる者にとって宿命です。果て無き戦いです。
    雑草の取り方は別に説明するとして、畝を作る前にも雑草があるときれいな畝は出来ませんし、
    何よりその後の作業効率が圧倒的に悪くなります。急がば回れ、早く畝を作りたいとは思いますが、流行る気持ちを抑えて雑草を取り除きましょう。


  2. 畝を作る場所に線を引く

    さあ!これからは本格的に畝を作っていく作業になります。
    まずは畝を作る予定の場所を具体的に決めていきます。わかりやすく説明するため文章長めです。

    はじめに横(畝の短い方)のいわゆる「幅」の長さ(今回は60cmにしましょうか)を決めて線を引きます。その後線の左右どちらでも良いのですが角に杭を刺しましょう。杭の20~30cmほどの高さに糸を縛ってその糸を引きながら今度は縦(畝の長い方)の反対側の角(対角線の角ではなく平行線の角)を決めて、もう一本の杭を刺し、それに引いてきた糸を巻き付け縛りましょう。

    張った糸に沿ってものさしで地面に線を引き、それが終わったら先ほどの角からまた横の線(60cm)を引き、さっきの杭を糸を縛った状態のまま抜いて引いた線の端、反対側の角にぶっ刺しましょう。現状対角線上に糸が張られていますが、向こう側の杭も左右入れ替えて、さっき線を引いてない縦の線を糸をガイドにして引きましょう。これで綺麗な四角形のラインが引けたはずです。
    まあ線がぐらぐらに曲がっていても「ここに肥料を撒いて土を耕す場所だぜ!」とわかれば良しです。

    ※私の師匠は後に植える苗の間隔もこの時に決めますが、まあとりあえず今はしなくても問題なしです。慣れてきて植える野菜を前もって決めていたらやってみましょう。ちなみにこれをやっておくと、後に苗を植える作業効率が抜群に良くなります。


    ※糸張ってから線を引いても線はブレブレ。。でもこんな感じでも全然OKです!

  3. 肥料を撒く

    手順2で作った四角が畝の場所になりますので、この四角の中に肥料が収まるよう蒔いていきます。蒔く順番は、

    石灰→牛ふん堆肥→鶏ふん堆肥の順です。

    根拠のほどははわかりませんが、春は石灰は少なめに蒔く人が多いようです。
    牛ふん堆肥は多め、鶏ふん堆肥は蒔き過ぎると虫が集まると師匠が言っていたので、気持ち少なめにしましょう。分量は適当になりますが、いずれも全体に程よく蒔きましょう!


    ※こんな感じで肥料を撒いていきます。

  4. 耕す

    さてさて、それでは次はやっと畝を作るって感じの作業になります。
    そうです。土を耕します!!手順2で作成した四角の中をまんべんなく耕します。
    あ、四角の中と言いましたが、後でちゃんと整えますので、線をはみ出して耕しちゃって
    全然OKです。むしろはみ出しちゃってください!

    ここで耕うん機があるとものの15分ほどで終わるのですが、ない場合は鍬で耕すしか選択肢はありません。。その場合は畝の長さにもよりますが、まあ1時間は覚悟しましょう!!!!

    【耕うん機の場合】
     エンジンをかけ「耕うんモード」にギアを入れ、四角のなかを2往復くらいすれば終了です。
     うん。めっちゃ楽ですな。耕うんモードについて、耕うん機によっては何種類かある機種も
     ありますが、基本の畝では恐らく一番軽めのモードを選べばOKです。

    【手作業(鍬など)の場合】
     鍬を使って耕します。以上。
     耕すとは、文字通り田畑を掘り返して、農作に都合がよいように土を柔らかくする。
     ことですから、何度も鍬を振り下ろし土を醸してください。少しづつ後ろに下がり(もしくは
     逆に前に進み)四角の中全体を耕してください。
     大変な作業ですが、終わってみると達成感はありますよ!!


    ※耕うん機で2往復して耕しました。溝は耕うん機のタイヤの跡です。

  5. 杭と糸を張りなおす

    次は畝を整形作業していく作業です。
    まず、耕した場所について手順2で引いた線が既に消えてしまっていると思われます。
    それでOK。それでいいんですが、改めて幅60cmに合わせて畝を整地します。
    ちなみに今更また線を引くのは面倒というか無駄ですので、幅だけ60cmを決めてあとは
    長さの部分は糸だけ張ります(手順2の2状態)。


    ※両端の幅60cmはちゃんと決めておきましょう!

  6. 糸の外側から内側へ土を盛り上げて畝を立てる

    さあもう少しで完成です!
    今度は鍬を使って、糸を真上から見下ろして糸の外側にある土を内側に盛っていきます。
    単純な作業ですが、それだけに畝が長いと結構疲れます。
    上記の作業がひととおり終わったら表面をレーキで軽く平らにします。





    ※まだ片方ですが、、結構疲れます。。

  7. 畝の脇を削って表面をきれいに仕上げる。

    さて最後の仕上げです。
    レーキ(なければ鍬でもOK)で畝の脇を斜めに削ります。

    その後、ととけけはものさし(人によっては色々なもので)表面をきれいに仕上げます。
    この作業によって仕上がりが全然違いますので、気合を入れて仕上げましょう!!




    ※ものさしで表面を整えます!ここに雑草が出てくると気分が落ちます。。

    ※はい完成です!!お疲れ様でした!!!

    以上が基本の畝の作り方になります。
    最初はそれでも時間がかかると思いますが、慣れてくるとガンガン余裕で作れますから、とりあえず初心者は数をこなしていきましょう。

さて基本の畝を作るのに慣れてきましたら、今度は野菜によって畝をカスタマイズしていきましょう!

  • トマト
    畝幅:100cm
    高さ:20cm
    深さ:20cm
    ※溝施用にすると良し
  • ナス
    畝幅:75cm
    高さ:10cm
    深さ:20cm
    ※溝施用にすると良し
  • ピーマン
    畝幅:75cm
    高さ:15cm
    深さ:20cm
  • キュウリ
    畝幅:110cm
    高さ:10cm
    深さ:15cm
  • 枝豆
    畝幅:75cm
    高さ:5cm
    深さ:20cm
  • 小松菜
    畝幅:60cm
    高さ:10cm
    深さ:20cm
  • 大根
    畝幅:75cm
    高さ:10cm
    深さ:35cm
    ※溝施用にすると良し
  • さつまいも
    畝幅:70cm
    高さ:30cm
    深さ:30cm

さていかがでしたでしょうか?
ととけけは最初はひとつの畝を作るまで半日以上かかりましたが、
現在は結構早く作れるようになりました。

今回は基本の畝ということで、実は皆さん「こんな畝でほんとに野菜できるの?」と
思われるかもしれません。

最初に作った畝でととけけは玉ねぎを植えましたが、4月現在順調に育っております。
ですのでご安心ください。ちゃんと育ちます(笑)


それでは皆さん頑張って畑ライフまんきつしましょー!!

おわり

コメント